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業務独占資格、名称独占資格、医療提供施設

2021年1月25日

医療従事者と医療提供施設について見てみましょう。

医療従事者

日本の医療従事者は、法律でその名称と業務内容が規定されています。

業務独占資格

医療に関する業務のうち、資格がなければその業務を行うことが禁止されている国家資格を業務独占資格と呼びます。

禁止されているのですから、無資格者がその業務を行うと刑罰の対象となります。

業務独占資格の例を列挙しましょう。

  • 医師
  • 歯科医師
  • 獣医師
  • 看護師
  • 助産師
  • 薬剤師
  • 診療放射線技師
  • 柔道整復師

医師

医師は、医療と保健指導を司ることによって、公衆衛生の向上と増進に寄与し、国民の健康的な生活を確保することを任務とします。

この任務は、医師法の第一条(医師の任務)で規定されています。

歯科医師

歯科医師は、歯科医療と保険指導を掌ることによって、公衆衛生の向上と増進に寄与し、国民の健康的な生活を確保することが任務とされます。

この任務は、歯科医師法の第一条(歯科医師の任務)で規定されています。

薬剤師

薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによつて、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保することが任務とされます。

この任務は、薬剤師法の第一条(薬剤師の任務)で規定されています。

名称独占資格

業務独占資格と異なり、業務そのものは資格がなくても行うことが出来るものの、有資格者でなければ資格を名乗ることができないものを名称独占資格と呼びます。

(資格がないのに資格を名乗ったら虚偽です)

名称独占資格の例を列挙しましょう。

  • 臨床検査技師
  • 保健師
  • 理学療法士
  • 作業療法士
  • 栄養士
  • 管理栄養士
  • 保育士

医療提供施設

医療法では、医療提供施設として次の三つの施設が定義されています。

  • 病院
  • 診療所
  • 助産所

医療提供施設には、調剤薬局、介護老人保健施設、訪問看護ステーションなどもありますが、これらは医療法以外の法律を根拠としています。

誤解している人もいるかもしれませんが、整体院、整骨院、接骨院、鍼灸院、カイロプラクティックなどは医療提供施設ではありません。これらの施設で行われる行為は、疑似医療行為と呼ばれます。疑似。

病院

病院とは、「医師または歯科医師が、公衆または特定多数人のため医業または歯科医業を行う場所であって、20人以上の患者を入院させるための施設を有するもの」です。

診療所

診療所とは、「医師または歯科医師が、公衆または特定多数人のため医業または歯科医業を行う場所であって、患者を入院させるための施設を有しないもの、または19人以下の患者を入院させるための施設を有するもの」です。

助産所

助産所とは、「助産師が公衆または特定多数人のためその業務※を行う場所」です。

※病院または診療所において行うものを除く

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