ビジネス全般

地域でのヘルスケアビジネス創出に向けた取組方針

平成30年4月18日
次世代ヘルスケア産業協議会

1.「取組方針」の策定趣旨

(1)「次世代ヘルスケア産業協議会」(以下「次世代協議会」)では、国民の誰もが人生を最後まで幸せに生ききることができる「生涯現役社会」を構築するため、健康経営を推進するとともに、健康増進や社会参加を支えるヘルスケア産業の育成について、検討を進めている。

(2)平成26年6月の中間とりまとめにおいては、上記の検討内容を地域単位で実現していくために、「地域版次世代ヘルスケア産業協議会」(以下「地域版協議会」)を通じた地域における新産業の育成を提言した。

(3)一方、各地域では、今後の高齢化社会を見据えた医療・介護の公的保険の提供体制について検討を進めており、具体的には、都道府県が将来の医療提供体制に関する構想(「地域医療構想」)を、市町村が「介護保険事業計画」を策定し、今後「地域包括ケア」体制の構築が進められる。また、「まち・ひと・しごと」創生法に基づき、今後、都道府県・市町村が「地方版総合戦略」を策定している。

(4)このような取組に併せて、多様で魅力的な公的保険外の民間サービスを地域において創出することが不可欠であり、その際、地域のビジョンや計画においては、公的な医療・介護と民間サービスとが整合的、相互補完的に位置づけられることが重要である。

(5)このため、次世代協議会として、今後の地域でのヘルスケアビジネス創出に向けた基本的考え方と創出の方向性等を「取組方針」として策定し、これを地域の自治体・事業者等に向けて発信することで、地域のビジョンや計画作りに貢献するとともに、地域の新産業・雇用創出の加速化を図る。

(6)こうした「取組方針」を踏まえ、地域において自発的にヘルスケアサービス振興に向けた取組を実施する地域を後押しするため、内閣官房の下、経済産業省、厚生労働省、農林水産省、観光庁、スポーツ庁等の関係省庁が連携した支援体制を整備していく。

2.地域でのヘルスケアビジネス創出の基本的考え方

(1)基本的考え方

地域でのヘルスケアビジネスの創出等を図ることで、公的保険を中心とした「地域包括ケアシステム」の実現を図ることが中核であり、次世代産業協議会は、地域の自発的な取組を環境整備により支援する。

具体的には、「地域包括ケアシステム」を補完する形で、「予防・健康サービス」、「食・農」、「観光」等の地域資源を活用し、医・農商工による連携を通じ新たなビジネスを創出するために、地域版協議会等を活用した地域のヘルスケアビジネス振興を図る。

(2)地域版協議会を通じた具体的取組例

地域版協議会は、基本的に「新しいビジネスモデル作りに取り組む場」であるものの、ヘルスケアビジネスの創出を促進するためには、同時に需要面の取組も必要となる。よって、地域版協議会は、これまでのヘルスケアビジネス創出の考え方に加え、地域住民の健康増進や健康経営の推進等の需要を喚起する取組を進める地域版協議会の設置も促進していく。

①地域版協議会を活用し、予防領域等に寄与する「公的保険外サービス創出」に積極的な事業者等により、地域発の成功事例を生み出すことで、全国への波及を行う。

②地域版協議会を活用し、自治体主導で地域住民の健康増進等のために地域のヘルスケアサービスを振興し、地域包括ケアシステムを補完する。

③地域版協議会を活用し、地域内外の企業のサービス実証フィールドを提供することにより、先進的及び特徴的なヘルスケアサービス・製品の効果を地域住民が享受するとともに、地域への企業誘致や地元企業とのマッチング等を図る。

3.ヘルスケアサービスを地域で振興するための今後の進め方

(1)地域版協議会アライアンスの活用

  • 各地域版協議会と関係省庁等が定期的に対話する「地域版次世代ヘルスケア産業協議会アライアンス」を設置し、地域版協議会と関係省庁等が、地域の健康課題や解決策の共有や、その解決策に資する関係省庁の施策の共有等を図っていくことで、地域版協議会の機能が更に発揮できる環境の整備に取り組む。
  • 地域でのヘルスケアビジネス創出や活用に積極的な自治体と連携して、地域版協議会を活用して創出されたビジネス実現に向けた協力を行うとともに、成功事例については、次世代協議会アライアンスを通じて、全国に展開する。

(2)地域版協議会の設置促進

  • 都道府県や基礎自治体が、庁内の関係部局(健康福祉部、商工労働部、農政部等)間の連携をした上で、医療・介護関係者、ヘルスケア事業者、地域の食・農・観光事業者、地域金融機関等から成る「地域版協議会」の設置の促進を引き続き進める。地域(自治体等)の発意によって「地域版協議会」が設置された場合には、その活動を、各省が連携して後押しする。
  • 地域版協議会を通じ、地域の実情に応じたヘルスケアビジネスの創出や、地域住民がヘルスケアサービスに投資できる環境づくりなど、様々なヘルスケア産業の振興策を実施できる場の整備に取り組む。

(3)地域金融機関、経済団体、ヘルスケア関係専門人材等との協力体制構築

  • 「地域版協議会」を活用した新たなヘルスケアビジネスの創出を支援する観点から、次世代協議会として、地域金融機関、経済団体、医師・看護師・薬剤師・管理栄養士等の専門人材との連携を行っていく。

(4)地域発のヘルスケアサービスの需要喚起

  • 供給側の事業環境整備と同時に、地域での需要を喚起することが重要であり、特に、地元企業の健康投資の促進等を検討する。
  • 具体的には、地域版協議会を活用した、自治体等の健康経営顕彰制度との連携や支援、商工会議所が推進する健康経営施策との連携・支援等により、地域における健康経営の裾野の拡大を図っていく。

(参考)地域版協議会の設置について

地域版協議会は、原則として、次の要件を満たしていること。

① 自治体の複数の関連部局(例:商工労働部局と健康福祉部局)が参加していること

② ヘルスケア事業者、医療・介護関係者、大学、金融機関等の関係者が参加していること

③ 地域版協議会の規約や運営要項等に、幅広いヘルスケア産業の創出等に向けた取組を実施する旨の内容が明記されていること

④ 一定の公共性を有していること(特定の企業や団体等の利益追求ではなく、地域課題の解決やヘルスケア産業の育成に寄与することを目的としていること)

参照

経済産業省トップ政策について > 政策一覧 > ものづくり/情報/流通・サービス > ヘルスケア産業

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