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【内閣府】経済財政の状況について(令和4年1月14日 経済財政諮問会議提出)

経済の状況(感染症の影響等)

  • 新型コロナ感染症の影響により、経済成⻑率は、これまでの東⽇本⼤震災直後(年率▲4.2%)やリーマンショック時(年率▲17.9%)を上回る⼤幅なマイナスとなった(2020年4-6⽉期年率▲28.5%)。ただし、世界的にみても⼤規模な財政出動を実施した感染症への対応により、我が国は、諸外国と⽐べGDP成⻑の落ち込みが抑えられ、失業率の上昇や倒産の増加も抑制された。

  • 物価関連の指標は、感染症の影響で経済活動が抑制され伸び悩んでいた。ただし、⾜元、輸⼊物価を中⼼に企業物価が上昇している。消費者物価もコアコア(⽣鮮⾷品・エネルギー除く)は、⾜元、0.1%上昇し、コア(⽣鮮除く)は、緩やかに上昇している。

  • 感染症の前の試算(2020年1⽉の成⻑実現ケース)と⽐べ、感染拡⼤の下での経済活動の抑制や、⽣産性の上昇の遅れ等もあり、今回の試算(成⻑実現ケース)では、2025年度の実質GDPは594.5兆円(619.7兆円から) 、名⽬GDPは621.2兆円(668.2兆円から)となった。

  • オミクロン株の世界的な急拡⼤の影響など、先⾏きについて種々の不確実性があり、注視していく必要がある。

 

財政の状況(感染症の影響等)

  • 感染症対応のための⼤規模な補正予算の措置により、2020-21年度の基礎的財政収⽀(PB)は⼤幅に悪化。ただし、当初予算については、補正予算と⼀体として新型コロナ対策に万全を期しつつ、⾻太⽅針に基づく取組を継続。歳出の動向は、今後の感染症に影響される可能性があり、引き続き注視していくことが必要。

  • 歳出⾯で、感染症の影響を⼤きく受けた分野として、例えば、医療については、2020年度に受診控えによる医療費の減少がみられ(※)、2021年度は、⾜元のデータでは2019年度並みに戻った。(※)医療費の減を補う以上の補助⾦を措置

  • 税収⾯では、対⼈サービス関連企業は厳しい状況が続いているものの、輸出やデジタル化等を背景に全体としては企業業績が改善していること等から、法⼈税収は増加。感染症への対応により雇⽤・賃⾦が下⽀えされたこと等から、所得税収も増加。また、2022年度税収⾒込みは2021年7⽉試算に⽐べて6.0兆円の増加となり、過去最⾼となる⾒込み。

  • 今後、成⻑と分配の好循環の実現等に向けた取組を強化し、これにより、実質2%程度、名⽬3%程度を上回る成⻑の実現を⽬指すことが重要。こうした取組により、⼒強い成⻑が実現し、⾻太⽅針に基づく取組を継続した場合には、国・地⽅のPBは、2025年度に⿊字化する姿となる。また、公債等残⾼対GDP⽐は、成⻑実現ケースの成⻑率・⾦利の下では、試算期間内における低下が⾒込まれる。

参照

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