AP TECH株式会社が提供している「Hachi」というサービスがあります。
Apple Watch を装着した方をご家族が iPhone で見守るサービス、というものです。
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Hachi for COVID-19
Hachiを使ったコロナのモニタリングも行われており、コロナ療養者の状況を自動的に把握することができ、医療従事者の負担軽減や、情報取得漏れの低減が期待できます。
主なメリットとして下記のようなものが考えられるでしょう。
- 医療従事者とコロナ療養者の間の接触を必要最低限としつつ、各種バイタル情報を遠隔から簡単にチェックできる
- 施設内・医療機関内クラスターの予防につながる
- バイタル計測の負担を軽減できる
- 「きちんと見守ってもらえている」、「急変時も気づいてもらえる」という安心感を得られる
- SOS発信が簡便であり、体調急変を知らせることができる
- つけているだけでSpO2低下や心拍数上昇アラートがわかる
Hachiを用いた療養のイメージは次の通りです。
参照 https://aptechnology.co.jp/service/covid-19/
遠隔医療やDCTとの関連
Hachiのバイタル情報の自動追跡と可視化という技術は、DCTへの発展可能性が高いと考えられます。
特に、実臨床下での利用実績のあるサービスとなれば、医療従事者の利用の慣れも相まって、研究活動への横展開も期待が高まります。
医療従事者から見たら、臨床用のツールと研究用のツールがバラバラなのはストレスでしかないので、臨床の場で導入されたツールというのはアドバンテージがあるでしょう。
家族の見守り
また、Hachiのような「家族の見守り」サービスは今後、ますますニーズが高まり、広がっていくことでしょう。
結局のところ、こうしたサービスが成功するか否かは、技術そのものもさることながら、「その背景にあるニーズ」がどれほど普遍的であるか、強まっていくかにかかっています。
その面で、「遠方にいる家族を見守りたい」という気持ちは、誰しもが持ちうる感情です。
見守られる側も、「監視されている」ではなくて「見守ってもらえている」と感じられるかどうかが重要になります。
その点で、「家族の見守り」というのはプライバシーの観点からもハードルが比較的小さくなると考えられるでしょう。
非常に普遍的で強いビジネスモデルだと思います。
まとめ
Hachi は「家族の見守り」という普遍的なニーズに応えるサービスであり、新型コロナ療養者の見守りという実績を積み上げているという面で類似サービスに対するアドバンテージを持っていると言えるでしょう。
山口県庁や岩手県庁のような地方自治体により導入されている面も魅力的です。
今後の発展が期待されるサービスの一つでしょう。個人的にも要注目リストに加えました。
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