エビデンス全般

実装研究とは?研究を社会に実装させるための研究

2020年7月10日

日本ではあまり普及していないかもしれませんが、「実装研究(implementation research)」という言葉はこれからその重要性が認知され始め、活性化していくことが想定されます。

一体どんなものなのか、少し見てみましょう。

 

鈴木くん
先生!実装研究って何ですか?考えてみると「実装」って言葉もあまり馴染みがないです。
実装研究は、すごく簡単に言うと「科学的研究で得られた成果を社会に還元するための研究」と言えるわね。実装という言葉は「装置などを構成する部品を、実際に取り付けること」等と定義されているわ。研究成果を社会に"取り付ける"イメージね。
江藤先生

実装研究は、行政による政策を含め、科学的な研究成果を実際の社会に当てはめるうえでの障害などを明らかにすることが主目的です。

基本的に、科学の努力は、研究の目的を達成するためにの試行的な研究の結果から得られた知識をもとに、どうやって社会全体に還元できるかが焦点となります。

試行的な研究では、得られた結果を広く適応可能、という点は議論されないことが常です。

※当然ながら、投資に対するリターンは注目されるべきですが、「学問の発展」という観点からは必ずしも常にリターンに重きを置かなければならないとは限りません。

 

高橋くん
インプリって言葉、何だか聞いたことあるようなないような。
インプリは、正確にはインプリメンテーション。実行する、実現する、みたいな意味です。机上の空論ではなくて、ちゃんと実際の現場で使えるようにするってこと。カタカナ用語だから、使ってると賢そうに聞こえるかもね。使いすぎは逆効果だけど。
佐藤さん

インプリ(iimplementation)という言葉は、ビジネスシーンで使われることはたまにあります。「それってアイデアとしては面白いけれど、どうやってインプリするの?」のような使い方です。アイデアは面白いけど、実際の業務に落とし込もうとすると色んなハードルあるよね、という指摘時に使われることがあるでしょう。端的に言うと「机上の空論じゃないことを示せ」です。

実装研究も似たような文脈で発展してきた節があります。かっこよく表現するなら「科学的には非常に先進的かつ重要だが、実社会においてどの程度有用な知見なのか」でしょうか。科学の最新知見と、世の中のニーズのギャップを埋めないと、今の社会の仕組みに組み入れることは難しいぞ、ということです。

そもそも「実装研究」という概念そのものを独立させる必要があった、ということ自体が相当に重い事実です。学際的な知識と経験、人脈等が必要とされる分野なのでしょう。

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