研究でも、試験でも、はたまた日常生活でも、何かを尺度(ものさし)で測る場面はよくあります。
身長、体重、体温、血圧、血糖値、尿酸値のような身体の状態に関わるものから、視力・聴力のような「感覚器の能力」を図るもの、あるいは、「記憶力」「算数のテスト」のような頭脳・知能テストのようなものまで幅広くあります。
2022年の経済成長率は●●パーセントでした、というのも、尺度(ものさし)の一種ですね。
運動会やオリンピックで一位、二位、三位などの順位付けも行われています。
他にも、血液型や星座のような分類も、実はものさしの1つです。
何か区別するための「ふるい」が設定されていて、そのふるいにかかったものがA型の血液型、であったり、牡牛座に振り分けられたりします。
ハリーポッターの組み分け帽子も「ふるい」の1つと言えますから、あれも尺度(ものさし)の1つと言えそうですね。
そして本題ですが、尺度(ものさし)は大きく4つに分けられます。「間隔尺度、比尺度、順序尺度、名義尺度」です。
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間隔尺度
間隔尺度は一番「尺度(ものさし)」のイメージに近いでしょう。
30cmの定規を想像してもらえれば分かりますが、1mm単位で均等な感覚で目盛りが引かれていますね。
その「間隔」をもとに何かを測定するのが間隔尺度です。
ここで重要なのは「それぞれの間隔がすべて同じ意味合いを持つ」という点です。
例えば、50cmと60cmの差は10cmであり、100cmと110cmの差も10cmです。
この「10cmの差」というのは、どこを見ても同じ意味合いを持つ、というところが肝になります。
この後紹介する順序尺度とも絡むのですが、例えば1000人が参加したオリンピック競技があったとします。
最終的に、1位から1000位までの順位がしっかりと定まる競技だったとしましょう。
その場合、「1位と2位の差」と「500位と501位の差」は全く同じと言えるでしょうか。
順位としては1つの違いとなりますが、その差が果たして均等なものかどうかは怪しいでしょう。
間隔尺度で重要なのは「差を数値化することに意味がある」という部分です。
場面にもよりますが、「加算や減算ができる尺度」ともいえるでしょう。
比尺度
比尺度も、名前に「比」という言葉が使われているものの、一般的な「尺度(ものさし)」のイメージに近いでしょう。
間隔尺度との違いは、比尺度は「掛け算や割り算ができる尺度」という点です。
A地点とB地点をの距離は50km、A地点とC地点の距離は100kmだとします。
その場合、A地点から見た時のB地点とC地点の距離について、「(A地点から見たとき)C地点は、B地点の倍の距離がある」と表現できます。
「焼肉食べたいけど、中華屋と比べたら2倍くらい離れてるから、近場の中華にしよう」なんて会話もあり得ますね。
(どうしても焼肉屋さんに行きたい、という選択もあるでしょうけれど)
順序尺度
順序尺度は、前述のオリンピック競技の事例です。
競技実施後の「1位から1000位までの順位」がまさに典型例です。
順位付けがなされている、順序がある、序列がある、というものですね。
あるいは、何かアンケートに答える場面で「とても良かった、良かった、ふつう、悪かった、とても悪かった」という選択肢があったら、それも順序尺度です。
良い・普通・悪い、という良し悪しの評価において、「良いと普通」の差と、「普通と悪い」の差は均等ではない可能性がありますが、順位付けとしては明確です。
名義尺度
名義尺度は、日常生活においては「尺度(ものさし)」として捉えられていないものが多いでしょう。
「星座」「血液型」「国籍」「性別」「婚姻状況」などなど、「尺度(ものさし)」というと語弊がありそうなものばかりですね。
「尺度(ものさし)」というものが、何かを「測る」ためのものというのはその通りなのですが、測るだけにとどまらず、比べることまでセットになっている節があります。
本来、測ることと比べることは別物なので、その点をしっかり把握しておくことが誤解を防ぐためにも重要でしょう。
まとめ
何かを測ることは、日常生活を送るうえでも欠かせないプロセスの1つで、今後も無くなることはないでしょう。
そのためにも、その測定方法はどの種類のものなのか、どういった特徴や強み弱みがあるのかを知っておくことの重要性は増していくと思われます。
さぁ、あなたもレッツ測定!