公衆衛生学

公衆衛生関連を学べる国内大学一覧(Master of Public Health、公衆衛生学)

2021年7月10日

公衆衛生専門職大学院とは

公衆衛生専門職大学院連絡協議会

少子高齢化やグローバリゼーションのもと、様々な健康・医療に関わる課題、医療費など社会保障に関わる課題、あるいは有害物質等による環境リスク、食の安全問題など、人々の健康、医療、環境に関わる課題は多様化、複雑化しており、俯瞰的・システム的な思考が求められています。このような社会の状況を受け、1998年10月の大学審議会答申、1999年2月の21世紀医学・医療懇談会第4次報告、さらには2005年9月の中央教育審議会答申「新時代の大学院教育―国際的に魅力ある大学院教育の構築に向けて―」において、公衆衛生分野の専門職大学院の必要性が繰り返し指摘されてきました。

このような背景のもと、日本初の公衆衛生大学院として、2000年4月、京都大学に社会健康医学専攻が設置され、翌年には、九州大学に医療経営・管理学専攻が設置されました。いずれも、2003年の文部科学省の設置基準改正に伴って専門職大学院に改組され、2007年度には、東京大学に公共健康医学専攻(専門職大学院)、2011年度には、私立大学で初めて、帝京大学に公衆衛生学研究科(専門職大学院)が設置されました。

http://square.umin.ac.jp/sph/about.html

文部科学省 専門職大学院

専門職大学院は、科学技術の進展や社会・経済のグローバル化に伴う、社会的・国際的に活躍できる高度専門職業人養成へのニーズの高まりに対応するため、高度専門職業人の養成に目的を特化した課程として、平成15年度に創設されました。

特徴としては、理論と実務を架橋した教育を行うことを基本としつつ、1:少人数教育、双方向的・多方向的な授業、事例研究、現地調査などの実践的な教育方法をとること、2:研究指導や論文審査は必須としないこと、3:実務家教員を一定割合置くことなどを制度上定めています。

制度創設時から法曹(法科大学院)、会計、ビジネス・MOT(技術経営)、公共政策、公衆衛生等の様々な分野で開設が進み、平成20年度には、実践的指導能力を備えた教員を養成する教職大学院が開設し、専門職大学院は、高度で専門的な知識・能力を備えた高度専門職業人を養成することが期待されています。

専門職大学院が、社会からの高い評価を得て、将来に向けて発展を遂げていくためには、各専門職大学院が関係する産業界、学協会、職能団体、地方公共団体等との連携を図りながら、制度の趣旨を踏まえ、理論と実務を架橋した実践的な教育の充実に不断の努力をしていくことが求められています。

https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/senmonshoku/

専門職大学院一覧

国内大学一覧

公衆衛生を学べる国内大学について、インターネット検索やTwitter上で拾った情報を不定期に集めて更新します。順番はアイウエオ順を意識しています。

大阪大学大学院 医学系研究科 修士課程医科学専攻 公衆衛生学コース(MPHプログラム)

大阪大学「健康医療問題解決能力の涵養」教育プログラム

大阪大学 医学系研究科 公衆衛生学教室

大阪大学医学系研究科は、医学に関する高度な研究を行う研究機関であり、医学、生命科学、保健学の分野で幅広く研究を行っています。医科学専攻は、医学における専門的な知識や技術を習得するためのプログラムであり、修士課程では、学部で学んだ基礎的な知識をさらに深め、専門的な知識や技術を習得することができます。

公衆衛生学コースは、医療や健康に関する社会的、経済的、政治的な側面を含めた総合的な視点から、健康を促進するための研究を行うプログラムです。公衆衛生学は、疾病の予防や健康増進に関する研究を行う学問分野であり、個人だけでなく、集団全体の健康に関する問題を扱います。

MPHプログラムは、公衆衛生学コースの修士課程に相当するプログラムであり、公衆衛生学に特化したカリキュラムを提供します。このプログラムでは、公衆衛生学の基礎知識から応用的な技術や手法まで、広範囲な公衆衛生学の知識を習得することができます。

「健康医療問題解決能力の涵養」教育プログラムは、医療や健康に関する問題解決能力を涵養するためのプログラムです。このプログラムでは、医療や健康に関する多岐にわたる問題を学際的な視点から分析し、解決策を提案する能力を育成します。

大阪大学医学系研究科公衆衛生学教室は、公衆衛生学に関する研究や教育を行っている部署です。この教室では、公衆衛生学の基礎的な教育から応用的な研究まで幅広く取り扱っており、世界中の研究者と協力して、健康な社会を実現するための研究を進めています。

九州大学大学院 医学系学府 医療経営・管理学専攻:医療経営・管理学修士(専門職)

九州大学大学院 医学系学府 医療経営・管理学専攻

九州大学大学院医学系学府医療経営・管理学専攻は、医療に関する経営・管理に特化したプログラムです。医療機関の経営や医療サービスの品質管理、医療政策の策定や実行などに必要な知識や技術を習得することができます。

医療経営・管理学修士(専門職)プログラムは、実践的な医療経営・管理に必要な知識や技術を習得するための専門職の修士課程です。医療分野での実務経験を持つ者を対象としており、実践的な問題解決能力を身につけることを目的としています。

具体的には、医療機関の経営戦略、財務・会計、情報システム、マーケティング、人材管理、リスク管理、品質管理、医療政策の策定や実行などに関する知識や技術を習得することができます。また、現場実践に基づいたケーススタディーやワークショップなどの学習方法を用いて、実践的な能力を養います。

九州大学大学院医学系学府医療経営・管理学専攻は、国内外の医療機関や医療政策に関わる機関との連携も積極的に進めており、国際的な視野に立った医療経営・管理に必要な知識や技術を習得することができます。また、研究者としての能力も養えるため、医療分野でのリーダーシップを発揮することができる人材を育成することを目指しています。

京都大学大学院 医学研究科 社会健康医学系専攻:社会健康医学修士(専門職)

京都大学 大学院医学研究科 社会健康医学系専攻

京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻は、医療における社会的側面や、健康に影響を与える社会的要因に着目し、社会健康医学に関する研究・教育を行うプログラムです。医療や保健政策の策定や実践に必要な知識や技術を習得することができます。

社会健康医学修士(専門職)プログラムは、社会健康医学に関する実践的な知識や技術を習得するための専門職の修士課程です。医療・保健政策に携わる実務家や、健康・医療に関する研究を行う研究者を対象としており、実践的な問題解決能力を身につけることを目的としています。

具体的には、社会医学、保健学、医療経済学、公衆衛生学、健康行動学など、社会的要因が健康に与える影響や、社会保健・医療政策の策定や実行に関する知識や技術を習得することができます。また、現場実践に基づいた課題解決型の授業や、研究発表、ディスカッションなどを通じて、実践的な能力を養います。

京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻は、国内外の大学や研究機関との交流も盛んに行っており、国際的な視野に立った社会健康医学に関する研究・教育を行っています。また、日本の医療・保健政策や地域保健医療についての研究も盛んに行っており、社会健康医学分野においてリーダー的な存在となる人材を育成することを目指しています。

慶応大学大学院 健康マネジメント研究科

慶応大学大学院 健康マネジメント研究科

慶応大学大学院健康マネジメント研究科は、健康に関する学問を専門的に学び、医療や保健におけるマネジメント能力を身につけるための研究科です。医療・保健において、経営や管理の視点から健康に取り組むことが求められる現代社会において、健康マネジメントに関する専門的な知識や技術を習得することができます。

健康マネジメント研究科では、以下の観点から様々な学びを得ることが可能です。

健康政策マネジメント

健康政策や保健医療制度に関する知識と経営・管理の技術を習得することができます。健康政策の策定・実行、保健医療制度の改革、健康危機への対応など、幅広い分野で活躍できる能力を身につけることができます。

健康産業マネジメントコース

健康産業や医療ビジネスに関する専門的な知識と経営・管理の技術を習得することができます。医療や保健におけるマーケティングやブランディング、サービスの質の向上など、健康産業に携わる企業や団体でのマネジメントに必要な能力を身につけることができます。

臨床マネジメント

臨床現場において、医療の質の向上や効率化を図るための経営・管理の技術を習得することができます。医療機関の改革や、クリニカルパスの導入、医療事故の予防対策など、臨床現場における改革・改善に貢献することができます。

国際医療福祉大学大学院 医学研究科 公衆衛生学専攻

国際医療福祉大学大学院 医学研究科 公衆衛生学専攻

国際医療福祉大学大学院の医学研究科公衆衛生学専攻は、健康を促進するための学際的な知識や技能を身につけることを目的としています。公衆衛生学は、人々の健康と幸福を向上させるための学問であり、疾病予防、健康増進、健康格差の解消、災害時の対応など、広範な分野をカバーしています。

公衆衛生学専攻では、疫学、保健行政学、健康教育学、環境衛生学、国際保健学などの分野を学ぶことができます。また、地域の健康課題を解決するための実践的な研究にも取り組みます。

修了後には、公衆衛生学に関する幅広い知識や技能を身につけ、保健所、病院、国際機関、民間企業、NGOなど、多様な職場で活躍することができます。具体的には、疫学調査の企画・実施、保健政策の立案・評価、健康教育・啓発活動、環境衛生管理、国際保健活動などが挙げられます。

静岡社会健康医学大学院大学

静岡社会健康医学大学院大学

静岡社会健康医学大学院大学は、静岡県にある医学系大学院大学です。同大学は、医療や介護をはじめとする健康分野において必要な知識や技術を学ぶことができる学問領域「社会健康医学」を専門としており、社会的な視点から人々の健康や福祉を支援することを目的としています。

静岡社会健康医学大学院大学には、医学系研究科、保健科学研究科、薬学研究科の3つの研究科があり、各研究科で専門分野に特化した学びを提供しています。学べる分野には、保健師や看護師、理学療法士、作業療法士など、医療や介護の現場で活躍する専門家を育成するためのカリキュラムがあります。

また、同大学院大学は、地域の健康・福祉や医療・介護に関する課題を解決するための研究も行っています。地域の保健・医療機関との連携や、現場での実践的な課題解決のためのフィールドワークも行っています。

静岡社会健康医学大学院大学の卒業生は、保健師や看護師、理学療法士、作業療法士などの専門職や、病院や介護施設、保健所、医療機器メーカーなど、医療や福祉分野で幅広く活躍しています。

聖路加国際大学 公衆衛生大学院:公衆衛生学修士(専門職)

聖路加国際大学 公衆衛生大学院

聖路加国際大学公衆衛生大学院は、専門職大学院として公衆衛生学に関する高度な知識や技術を習得するための学位プログラムを提供しています。公衆衛生学は、健康や疾患に関する広範な社会的・環境的要因を研究する学問分野であり、疫学、生態学、社会科学などの知識を含みます。

聖路加国際大学公衆衛生大学院では、公衆衛生学において重要な領域である感染症対策、疫学、保健行政、健康経済学、環境保健などの専門分野を幅広くカバーしています。また、実践的な問題解決能力を養うために、研究室での実践的なトレーニングや現場でのフィールドワークなど、実践的なカリキュラムを提供しています。

修了後は、公衆衛生の専門家やリーダーとして、公衆衛生に関する課題の解決に携わることができます。また、保健師や看護師、保健医療管理者など、医療や福祉分野でのキャリアアップにも役立つことが期待されています。

筑波大学 公衆衛生学学位プログラム

筑波大学 公衆衛生学学位プログラム

筑波大学公衆衛生学学位プログラムは、公衆衛生学に関する高度な知識と技術を習得するための学位プログラムです。公衆衛生学は、疾患や健康に関わる広範な社会的・環境的要因を研究する学問分野であり、疫学、生態学、社会科学、医療・保健などの知識を含みます。

筑波大学公衆衛生学学位プログラムは、公衆衛生学の専門知識だけでなく、実践的なスキルやリサーチ能力を習得するためのカリキュラムを提供しています。具体的には、疫学や生態学、社会保障・社会福祉、健康教育・健康行動、環境保健などの分野を幅広くカバーした講義や実践的な課題解決演習を通じて、実践力を身につけることができます。

また、学位論文の執筆やフィールドワークなど、実践的な取り組みを通じて、公衆衛生学の分野で研究を行うことができます。卒業後は、保健師や看護師、医療従事者などの医療・福祉分野でのキャリアアップに役立つほか、公衆衛生学に関するリサーチや研究を行う専門家として活躍することができます。

帝京大学大学院 公衆衛生学研究科:公衆衛生学修士(専門職)

帝京大学 大学院 公衆衛生学研究科

帝京大学大学院 公衆衛生学研究科は、健康科学を専門とする研究科の一つで、公衆衛生学の研究と教育を行っています。学生は、公衆衛生学の理論や実践的な技術を修得し、専門職としての能力を身につけることができます。

修士課程では、基礎的な公衆衛生学の知識や技術を習得し、応用的な問題に取り組むための実践的な能力を養成します。教育プログラムには、疫学、保健行動、健康政策、環境保健、健康情報などが含まれます。また、専門的な知識を身につけるために、論文執筆や研究実習も行われます。

帝京大学大学院 公衆衛生学研究科の卒業生は、保健所や病院、医療機関、企業など、さまざまな分野で活躍しています。具体的には、公衆衛生専門職、保健師、看護師、医療従事者、企業の健康管理者などが挙げられます。

東京大学大学院 医学系研究科 公共健康医学専攻:公衆衛生学修士(専門職)

東京大学 大学院 医学系研究科 公共健康医学専攻

東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻は、健康や疾患の予防、集団保健、公衆衛生、国際保健などの分野で、高度な学術研究者・専門家を養成するプログラムです。公衆衛生学を中心に、医学、生命科学、社会科学、統計学、情報科学など、多角的な学問分野の融合を図りながら、健康問題に関する総合的な解決能力を身につけることができます。

このプログラムは、公衆衛生学修士(専門職)の取得が目的となっており、健康政策、保健指導、疫学調査、感染症対策、医療経済学など、公衆衛生に関する多岐にわたる分野で活躍することができる人材を養成します。

東京大学は、日本を代表する国立大学の一つであり、世界的にも高い評価を受けています。そのため、このプログラムを修了した人材は、国内外の高度な研究機関や企業で活躍することができるでしょう。

公衆衛生学プログラムで学ぶ学問一覧

https://real-world-evidence.org/public-health-program/

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