エビデンス全般

意思決定のためのデータ分析

意思決定のためにまず行なうべきは「手元のデータを可視化すること」でしょう。

大雑把なデータ可視化のステップは次のとおりです。

  1. 記述:一定のルール(時系列など)に沿って、データを並べる
  2. 分析:基準データと手元のデータを比較する(例:政府統計、文献情報、公表データなど)
  3. 不足データを追加し、分析サイクルを回す

多くの場合、データ分析は「分かっていることから、今は分かっていないことを予測する」の繰り返しと言えます。   

そのためには「今は何が分かっているのか」を手元のデータからいかに広く深く迅速に把握できるかが肝になります。

基準ステップのあとの分析ステップでは、無策に複雑な分析に走るのは避けましょう。分析の方向性を決める上では、何らかの方針や目的を定めておくとよいでしょう。

例えば以下の2つが考えられます。

  1. 意思決定者の仮説や、これまでの経験則が正しいかどうかを確かめる
  2. 今行われている活動(プロジェクト、研究など)の結果を予測する

なお、データ分析の重要性は多くの人が感じているところですが、全員が「データ分析とはどんなものか」を具体的に理解できているとは限りません。

特に、意思決定に関わる主要人物達全員がデータ分析に深い理解を持っていることは、現状は稀でしょう。

そこで重要になってくるのが「データ分析は有用なもの」という共通認識を形成することです。その理由は、意思決定者や外部環境(世の中、マーケット)は、データ分析が終わるまで待ってくれないためです。

多くの場合、悠長な分析にかまっていられない、ということですね。言われてみれば当たり前のことでもあります。

データをもとに意思決定を下す、次のアクションを起こすというのが「意思決定のためのデータ分析」の究極的な目標ですが、いきなりその目標に一足飛びで到達することは困難です。

-エビデンス全般

© 2024 RWE