DX時代における企業のプライバシーガバナンスガイドブック「1. 本ガイドブックの位置づけ」

サイバー空間とフィジカル空間が高度に融合された人間中心の社会であるSociety5.0の実現に向けて、企業は、データの利活用によるイノベーションを創出し、サービス・製品の高度化を通じて、経済成長と社会課題の解決を進める中心的な役割を担っている。

パーソナルデータを利活用する分野においては、イノベーションの創出による社会課題の解決とともに、プライバシー保護への要請が高まっている。この要請に対し、企業は、消費者のプライバシーを可能な限り守ること、その姿勢を貫くことにより、消費者からの信頼の獲得につなげることが、企業のビジネスにおける優位性をもたらしうる。本ガイドブックは、新たな事業にチャレンジしようとする企業が、プライバシーに関わる問題について能動的に取組み、ひいては新たな事業の円滑な実施に不可欠である信頼の獲得につながるプライバシーガバナンスの構築に向けて、まず取り組むべきことをまとめたものである。

本ガイドブックは、とりわけパーソナルデータを利活用して、消費者へ製品・サービスを提供する中で、消費者のプライバシーへの配慮を消費者から直接的に迫られることが想定される企業や、そのような企業と取引をしているベンダー企業等を対象としている。

また、それら企業の中でも、以下のようなポジションの方々を主な読者として想定している。

  • データ利活用やデータ保護のガバナンスに携わる企業の経営者または経営者へ提案できるポジションにいる管理職等
  • データの利活用や保護に係る事柄を総合的に管理する部門の責任者・担当者
    など

また、活用方法としては、以下のような活用シーンを想定している。

  • 企業がデジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進する等、大きな方向転換となる意思決定がなされたとき(大きな社会環境の変化等に伴い、デジタル技術を活用して、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革するなど)
  • 消費者へのプライバシーへの影響が大きいと想定されるプロジェクトの検討を開始するとき
  • 経営者または株主、投資家、親会社等の関係者から、プライバシーに関わる問題への対応強化を求められたとき
  • 経営者に対し、プライバシー保護に配慮した体制構築の強化を求めたい(適切な経営資源の配分を要請する)とき
  • 自社や業界内等において、パーソナルデータの利活用がプライバシーに関わる問題として批判を浴びるような懸念(いわゆる炎上等)を生じさせたとき
    など

上記は、本ガイドブックを手に取るきっかけとなるよう例示したものであり、関心をお持ちの方は広く参照していただきたい。

本ガイドブックの内容は、法的義務についても部分的に紹介しているが、個々の具体例については、企業の規模やリソースに応じた適用が認められるものであり、個々の企業の状況に応じて柔軟に利用されたい。

なお、プライバシーが意味するもの、あるいはプライバシーに関して起こり得る影響は、後述のとおり「変化する」という特徴を有することから、今後も本ガイドブックは、社会の動向を適切に踏まえながら更新を行っていくものである。

参照

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DX時代における企業のプライバシーガバナンスガイドブック「1. 本ガイドブックの位置づけ」

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