2019年12月27日(金曜日)、日本は、博覧会国際事務局(BIE)に対し、大阪・関西万博に向けた登録申請書を提出し、2020年12月1日(火曜日)に開催された第167回BIE総会において承認を得ました。
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Table of Contents
登録申請書(Registration Dossier)概要
- 開催5年前(2020年)までにBIE(博覧会国際事務局)に提出することが求められる、開催国がその計画について記した文書。
- BIE総会における登録申請書の承認をもって、外交ルートを通じた正式な参加招請が可能となる。
大阪・関西万博の概要
テーマ | いのち輝く未来社会のデザイン |
サブテーマ | Saving Lives(いのちを救う)
Empowering Lives(いのちに力を与える) Connecting Lives(いのちをつなぐ) |
コンセプト | People’s Living Lab(未来社会の実験場) |
会場 | 夢洲(大阪市此花区) |
開催期間 | 2025年4月13日(日曜日)~10月13日(月曜日) |
想定入場者数 | 約2,800万人 |
登録申請書の構成について
第1章 | Legal Status (関連する法律上及び財政上の措置並びに開催者の法的地位) |
第2章 | Theme, Subthemes and Concept (本博覧会のテーマ、サブテーマ及びコンセプト) |
第3章 | Site and Operations (会場及びその運営) |
第4章 | Communication (広報) |
第5章 | Commercialisation (商業) |
第6章 | Financial Programme (資金計画) |
第7章 | Legacy (レガシー) |
第8章 | Legal Documents (法的文書) |
法律上の措置及び優遇措置について
■ 万博特措法について
- 「平成三十七年に開催される国際博覧会の準備及び運営のために必要な特別措置に関する法律」(以下、「万博特措法」)を2019年5月23日に施行。
- 万博特措法に基づき、経済産業大臣が 「一般社団法人2025年日本国際博覧会協会」 を2025年国際博覧会の準備・運営法人として指定。(同協会は、2019年10月21日に公益社団法人として認定)
- 万博特措法に基づき、内閣総理大臣を本部長とする「国際博覧会推進本部」を設置。
■ 優遇措置について
- 日本国政府及び博覧会協会は、参加国・参加者に対し、出入国、通関等につき、優遇措置を検討。
テーマ・サブテーマについて
■ テーマ:いのち輝く未来社会のデザイン
- 本テーマは、一人ひとりが、自らの望む生き方を考え、それぞれの可能性を最大限に発揮できるようにするとともに、こうした生き方を支える持続可能な社会を、世界が共創(Co-Creation)していくことを推し進めるもの。
■ サブテーマ:3つのLives
- 「Saving Lives(いのちを救う)」は、一人ひとりの「いのち」を守る、救うことに焦点をあてるものである。(例:公衆衛生の改善による感染症対策、防災・減災の取組による安全の確保、自然との共生による環境の保護等)
- 「Empowering Lives(いのちに力を与える)」は、一人ひとりの「生活」を豊かにする、可能性を広げることに焦点をあてるものである。(例:ICTを活用した質の高い遠隔教育の提供、スポーツや食を通じた健康寿命の延伸、AIやロボット技術の活用による人間の可能性の拡張等)
- 「Connecting Lives(いのちをつなぐ)」は、一人ひとりがつながり、コミュニティを形成して、社会を豊かにすることに焦点をあてるものである。(例:パートナーシップ・共創の力、通信技術によるコミュニケーションの進化、データ社会のあり方等)
本万博で目指すもの・コンセプトについて
■ 本万博で目指すもの:SDGs + beyond
- 2025年は、国連が設定するSDGsの目標年である2030年の5年前であり、SDGs達成に向けた世界各国による取組の中間地点と位置づけて進捗状況を確認し、その達成に向けた取組を加速させる絶好の機会となる。
- 同時に、2030年のSDGs達成にとどまらず、+beyond(2030年より先のビジョン)が示されることも期待される。
■ コンセプト:People’s Living Lab
- 万博会場を新たな技術やシステムを実証する、「未来社会の実験場」と位置づけ、多様なプレーヤーによるイノベーションを誘発し、それらを社会実装していくための、Society5.0実現型会場(超スマート会場)を目指す。
夢洲へのアクセスについて
- 関西・夢洲までの交通アクセスは、空路(航空機)、海路(フェリー・シャトル船)、陸路(鉄道・自動車)等がある。また、会場周辺の渋滞を緩和するため、シャトルバスを活用したパーク・アンド・ライドシステムを導入する。
資金計画の概要
- 大阪・関西万博は、会場建設費、事業運営費、途上国支援及び関連事業費に区分。
- 会場建設費は約1,250億円。国、大阪府・市、民間が1/3ずつ負担。
- 事業運営費は約809億円。入場券売上、飲食・物販事業者からのロイヤリティ等。
- 途上国支援は約240億円。国等が負担。
- 関連事業費は約727億円。地元の自治体等が負担。
レガシーについて
■ ハードレガシー
- 関西経済団体、大阪府・市は、万博会場を含む夢洲全体のまちづくり方針や土地利用等に関して、2019年12月に「夢洲まちづくり基本方針」を策定。
- 同構想では夢洲の東部を「物流ゾーン」「産業・物流ゾーン」、中央部を「観光・産業ゾーン」、西部を「グリーンテラスゾーン」とし、各ゾーンの土地利用方針が定められている。
■ ソフトレガシー
- 開催者は、大阪・関西万博を通じ、個人の行動変容を促し、SDGsなどの人類共通の課題解決に向けた大きなムーブメントを起こす。
- 開催者は今後、様々なアイデアを取り入れることができるよう、年齢、性別、国籍など様々な観点からダイバーシティのある推進体制を構築していく。
参照
経済産業省/政策について 政策一覧 ものづくり/情報/流通・サービス 国際博覧会(万博) 大阪・関西万博