医療系の仕事に携わっていると、どこかのタイミングで一度は目にしたことがあるであろうMedDRA。
目にしたことはあっても、記憶に残っているかどうかは分かりません。ですが、目の端くらいには映ったことがある方も少なくないのでは。
Table of Contents
MedDRAとは
MedDRAとは、Medical Dictionary for Regulatory Activities の略です。
MedDRAの専用ウェブサイトも存在しています。https://www.meddra.org/
「ようこそICH MedDRA Websiteへ」というウェルカムページが設けられているように、作成しているのは、ICH-GCPでおなじみのICHです。
International Council for Harmonisation の名の通り、医療に関する様々なハーモナイゼーション、調和を目的とした会議体であり、Medical Dictionary についてもハーモナイゼーション、調和、標準化をしようということで、MedDRAが作られたということですね。
Medical Dictionary for Regulatory Activities ということで、医学事典の中でも、Regulatory Activities に関わる部分ですよ、という断り書きがなされています。
規制産業の一種である医療業界ですから、Regulatory Activities に関わることを前提としておいた方がよいでしょう。
MedDRA維持管理サービス機関「MSSO」とは
医学用語は日進月歩で常に新しい用語や概念が登場します。
根底にある生命科学が常に進化を遂げているわけですから、それら新しい概念や技術を医療に取り入れる段階でMedDRAの更新が必要になります。
そのため、MedDRA維持管理サービス機関(Maintenance and Support Services Organization; MSSO)が設けられており、MedDRAの維持・管理と配布を担当しています。
日本向けにMedDRAユーザーをサポートするための機関も個別に設けられており、JMO (Japanese Maintenance Organization) と呼ばれています。
https://www.meddra.org/about-meddra/organisation/msso
MedDRA Japanese Maintenance Organization 「JMO」とは
JMO(Japanese Maintenance Organization)は、上述のMSSOのパートナーとして、MedDRA用語の国際的な維持管理に協力している組織です。
JMOのウェブサイトを見ると、2010 Pharmaceutical and Medical Device Regulatory Science Society of Japan All Rights Reserved と記されているように、一般社団法人 医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団 の傘下にある組織であることが分かります。
JMOは
MedDRAの利用権を管理しているMSSOと契約し、日本国内におけるMedDRA/Jの配布権を一任されています。
https://www.pmrj.jp/jmo/php/indexj.php
と記されているように、「ICH国際医薬用語集日本語版(MedDRA/J)」の配布という面で重要な役割を担っているとされています。
MedDRA研修用ビデオ
JMOのウェブサイトにMedDRAに関する研修用ビデオが投稿されています。
wmv形式でダウンロードできますので、MedDRAって一体なんだろうと気になった方はまずはこちらのビデオをダウンロードおよび視聴してみてください。
MedDRAに関する研修用ビデオを作成しました。
・MedDRAの開発の経緯と維持管理(β版) (2011年4月作成)
・MedDRAの構造・ルールと事例 (2012年5月作成)今後SMQの概略、MedDRA/J Browser等の研修資料も作成する予定です。
ご意見等がございましたら、 JMO事業部までご連絡下さい。