こんにちは。E-Taroです。
今回はバーチャル治験について触れてみます。
デロイト社が作成した上記の動画、とても綺麗にまとまっているのでぜひご覧ください。なお、バーチャル治験については、通常の治験で直面する課題への解決にもつながり得ます。
偏った治験対象集団
治験では、厳格な選択基準・除外基準が設定されます。
また、治験を実施するような施設は都市部に設けられていることが多く、遠隔地に住む患者さんや、交通手段がない患者さん、多忙な生活を送っていて交通手段はあっても遠くまで通うことができない患者さんは参加できないという、地理的な影響も大きく受けてしまいます。
この地理的な課題は、治験参加者の均一性に繋がり、結果の一般化可能性(実際の医療現場での当てはまり度合い)の低下に繋がり得ます。
偏った治験参加施設
また、日常的に沢山の患者さんを診療しているような医療機関は研究を実施していないケースも珍しくありません(診療で忙しくて、研究どころではない)。
一方、治験参加施設は、大学病院や地域の中核病院のような大規模な施設か、治験に特化したような施設で日常診療はほとんど行っていないような施設だったりします。
多くの人が風邪をひいた時に受診するような医療機関では治験にそもそも参加していなかったりするわけです。治験になじみがないのもそれが影響していそうです。
そのため、治験の結果の代表性を高めるためには、より一般的な集団からのデータを得る必要があります。
そして、そのためには、より広い集団に対してリーチする方法が求められることになります。そこで出てくるのがバーチャル治験(遠隔治験と呼ばれることも)ということになります。
バーチャル治験の具体的な中身についてはまたの機会に。
バーチャル治験については、今年4月下旬に下記のような教科書も出ています。