エビデンス全般

医療データベースは色々ある!NDBとDPC DBと介護DBについて

2020年7月15日

小林くん
センセー!NDBとかDPCとか介護DBとか、よくわからんっす!
だよな。その気持ちはよくわかる。だがまぁ、大人の事情もあるから、とりあえず少しずつ覚えていくといいぞ。
加藤先生
小林くん
オトナって大変だな。まーいいや。とりあえず、NDBとDPCと介護DBの違いについて教えて!俺もの覚え悪いからできるだけ簡単に!
なかなかの難題だな。NDBは処方薬を買った時のレシートの集まり。どこの病院ないし薬局で薬を受け取ったか関係なく集まってるやつだ。
加藤先生
小林くん
レシートか!なんとなくわかるぞ。セブンイレブンで買った記録と、ファミマで買った記録、ローソンで買った記録が全部繋がるってことだな。それって俺の好みが分かって面白ろそうだな。
普通の買い物の記録なら面白いって言葉で済むが、医療となるとそう簡単には行かないところは注意しとけよ。二番目のDPCってのは、もしお前が入院したら、その入院した病院でお前がどんな治療を受けたかの記録にあたるものだ。病院ごとに記録されるから、もし二回入院するようなことがあって、別の病院に入院したら別々に記録されて繋がらない。いまのところはな。
加藤先生
小林くん
入院した病院別に記録されて繋がらないのか。繋がってた方が便利だろうけれど、色んな事情があるんだろうな。
なんだか達観してるな。ま、そういうことだ。最後の介護データベースだが、これは日本の制度に基づく、大人の事情の一つだ。医療と介護ってのは、日本の制度上、別々に管理されている事情があるんだ。後期高齢者って言葉は聞いたことあるだろ?
加藤先生
小林くん
あー、聞いたことはあるわ。なんで「前期高齢者」って言葉はあんまり聞かないのに、「後期高齢者」って言葉は新聞とかで見るんだろう、ってうっすら気になってた。
そこ気になるよな。といって調べたりはしないことも多いだろうが。ややこしいんだが、前期高齢者医療制度っていうものはあるんだが、後期高齢者医療制度とは名前は似ていても中身は全く違うんだ。後期高齢者医療制度は介護保険なんだが、前期高齢者は医療保険なんだな。ややこしいだろ。
加藤先生
小林くん
うん。こんがらがって来た。
そうだろう。変に抵抗感持たれる前に、いったんこのあたりで止めとくか。
加藤先生
小林くん
そうして。これくらいならまだ何とか消化できそうだ。
いいだろう。まずは興味をもってもらわないとな。
加藤先生

前期高齢者医療制度と後期高齢者医療制度

前期高齢者医療制度とは、65歳~74歳の方々を対象とした、被用者保険、国民健康保険間の医療費負担を調整するための制度です。

前期高齢者医療制度は「制度間の医療費負担の不均衡の調整」を行うための枠組みで設けられた制度であり、後期高齢者医療制度のとは位置づけが異なります。

被保険者が65歳に達し、前期高齢者になっても75歳に達するまでの間は現在加入している各医療保険者により、療養の給付や高額療養費等の給付、保健事業を従来どおり受けることになっています。

後期高齢者医療制度とは、75歳(寝たきり等の場合は65歳)以上の方々が加入する独立した医療制度です。対象となる高齢者は、個人単位で保険料を支払うことになります。

74歳以下の方々は各医療保険者を通じて保険料を納めているのと異なり、全てが個人単位になるという点が大きな違いです。

では、個々人はどこにお金を収めるかというと、市町村単位で取りまとめられています。

後期高齢者医療制度の運営主体は、各地域の後期高齢者医療広域連合ですが、実態としては各自治体(市町村単位)が管理していることになります。

NDB と DPC DB と 介護DB

ポイントは「データ結合の難しさ」です。

データ構造が一致していないという点と、制度上の違い(各保険制度の運営主体の違い)という点が二重にハードルを高めています。

現在、これらの課題解決のために様々な改革が進んでいるので楽しみですね。

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