エビデンス全般 デジタルヘルス

オンライン服薬指導について

2020年7月15日

こんにちは。E太郎(Evidence太郎)です。
今回のテーマは「オンライン服薬指導 と リアルワールドエビデンス」です。

佐藤さん
服薬指導って、お薬が処方された後に薬局でお薬の説明を受けることよね?
そうよ。2020年9月からオンライン服薬指導の本格導入が予定されていたんだけれど、新型コロナの影響で時限的・特例的導入が始まっているの。導入が半年ほど早まった、とも言えるわ。
江藤先生

オンライン服薬指導って?

オンライン服薬指導は、2019年12月4日公布の改正医薬品医療機器等法(薬機法)の施行に基づき、全国的に解禁される環境が整いつつあります。2020年3月6日の閣議決定では、改正薬機法の施行日は9月1日と規定されている(=9月1日には新法が有効になる)ということで、医療機関は体制を整えている状況です。(※2018年から、一部の国家戦略特区内では実証実験という形で試験的に導入されていました)

なので、2020年秋口には導入が予定されているスケジュールだったのですが、2020年初頭の新型コロナウイルスの影響で、「時限的・特例的」という位置づけでオンライン服薬指導が認めらることとなりました。2020年4月10日に発出された厚生労働省事務連絡では、初診からオンライン診療や服薬指導が認められています(9月1日の新法施行以降も初診からオンライン診療・オンライン服薬指導がOKとなるかは未知数)。

2020年7月15日時点では、今後の動向に要注目、ということですね。例えば「冬、何だか熱っぽいので風邪かと思う。もしかしたらインフルエンザかもしれない。」という状況に陥った時に、わざわざ医療機関を受診して、風邪ではなく慢性疾患の定期受診に来ていた人に風邪(またはインフルエンザ、もしかすると新型コロナ)をうつす、という事態を避けるために、初診対面原則は無くなるかもしれません。無くなった方が皆がハッピーかもしれないですね。まずオンライン受診して、例えばオンラインで初診とするには相応しくない疾患の場合は、医薬品処方前に対面受診を促す、ということでも良いわけです。

オンライン服薬指導による恩恵

オンライン服薬指導の恩恵は、患者さんがわざわざ調剤薬局に処方箋をもっていく必要がなくなる、待ち時間が無くなる、というだけではありません。薬剤師の働き方改革にも繋がる話で、薬剤師の在宅勤務が進むというメリットも考えられることになります。凄腕の薬剤師が、子育てなどの家庭の環境で時短勤務をせざるを得ない状況はよく聞く話ですが、そうした問題を緩和するための救世主になる可能性もあるわけです。

また、医薬品の配送を倉庫から直接行うということも選択肢として出てくることになります。コンタクトレンズの処方で経験したことのある方も一定数いらっしゃるかと思いますが、いったん、2~3日分の医薬品だけ処方しておき、それ以上の長期間(長いと3ヶ月分)分の処方薬はあとから残りを倉庫から患者さん宛に直送する、ということも考えられるわけです。既にコンタクトレンズでその仕組み自体は存在しているので、処方薬についても同様の対応は理論上出来ることになります。一方化調剤など、とても大変な作業があるので、その作業が服薬指導直後は2~3日分で済むとなると、一包化の機械を動かす時間や薬剤をセットする手間も省けるので、業務削減に繋がる場面もあるのではないでしょうか。

オンライン服薬指導とリアルワールドエビデンス

では、オンライン服薬指導がどういう面でエビデンス構築に役立つのでしょうか。その肝になるのは、オンライン化によるデータ蓄積・データ標準化という点です。

もちろん、オンライン化によってビデオ通話等が始まったとしても、特段の理由がない限り、ビデオ録画自体は原則禁止となるでしょう。ビデオをサーバーないしローカルPCに保存するというのは、個人情報保護の観点からNGとなるはずです。

オンライン化によるメリットは他のところにあり、オンライン通話の記録(タイムスタンプ)が自動的に記録される(通話時間の記録)、どの薬剤師が対応したか、薬歴の記録が半強制的に電子データとなる、という点です。特に最後の薬歴が半強制的に電子データとなるのは大きいはず。現状、各薬剤師が各患者さんに対してどんなやり取りをしたかが一次的には紙のメモに記録され、それを薬歴システムに転記するという二度手間が発生していることは想像に難くないからです。皆さんも、今度薬局で調剤していただく時に、担当の薬剤師さんが手書きメモを取っていないか見てみると色々な発見があるはずです。薬剤師さんは、どういう疾患ないし症状に対して医薬品が処方されているかを知らされていないので、それらの聞き取りをメモしているからです。

 

それでは、また。

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