こんにちは。E-Taroです。今回のテーマは「集団免疫って具体的にどういうこと?」です。
集団免疫とは?
集団免疫とは、「ある集団に属する人たちにおいて、その大多数がある疾患への免疫を獲得することで、その集団全体が疾患にかかる可能性を減らす現象」のことを指します。
100人中、60人がある疾患にかかりにくくなっていると、残り40人も疾患にかかりにくくなる、ということです。
なぜ、そんな現象が起きるのでしょうか。
分かりやすいのは感染症です。ある集団において、免疫を獲得している人の割合が高まることによって、「感染者が、免疫を持つ人に遭遇する確率が高くなる」ことで、感染拡大を抑えられることになります。
感染者が誰かに出会ったとしても、その人が免疫を持っていて感染しないのであれば、ウイルスは人から人へと渡り歩いて感染者を増やすことが出来ないことになります。
ま、当たり前ですね。
集団免疫が成立するための3つの条件
集団免疫が成立するためには、下記3つの条件が揃っている必要があります。
- 病原体が人間のみを宿主(ホスト)とするものである
- その病原体が人から人へと直接的に伝播するものである
- 感染によって完全な免疫が生じる
病原体が人間以外にも宿主を持っている場合、「感染者が、免疫を持つ人に遭遇する確率が高くなる」というロジックが破綻するため、集団免疫が成立しません。
また、「完全な免疫」が生じない場合、集団としての免疫の獲得が十分に起こらないため、集団免疫が成立しずらくなります。
もちろん、獲得免疫は永久には続かないことが一般的なので、「完全な免疫」が得られなくても、集団免疫はある程度は見込めるでしょう。
ただ、獲得した免疫が一週間以内に消失してしまう、というようなものの場合、集団免疫はほぼほぼ見込めないでしょう。
病気の原因について
感染症を含む病気の原因は、必ずしも1つとは限りません。
当然、ウイルスが存在しない、ウイルスに触れることがないのであれば、ウイルス感染は起きません。
ですが、ウイルスに接触したとしても、必ずしもウイルス感染するわけではないのも事実です。
「病気にかかる」原因(あるいはリスク因子)には様々ななものがありますが、リスク因子を考えるときには、大きく次の3つの観点から分析されます。
- Agent
- Host
- Environment
詳細については下記記事もご覧ください。
免疫の基礎について分かりやすく説明している書籍はこちら。