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情報セキュリティサービス基準(第2版)

第1章 総則

1 目的

本基準は、情報セキュリティサービスに関する一定の技術要件及び品質管理要件を示し、品質の維持・向上に努めている情報セキュリティサービスを明らかにするための基準を設けることで、情報セキュリティサービス業の普及を促進し、国民が情報セキュリティサービスを安心して活用することができる環境を醸成することを目的とする。

2 定義

本基準における用語の定義は、次に定めるところによる。

(1)情報セキュリティサービス

情報セキュリティ監査サービス、脆弱性診断サービス、デジタルフォレンジックサービス及びセキュリティ監視・運用サービスのいずれか又は全てを行うサービス業をいう。

(2)情報セキュリティ監査サービス

情報セキュリティに係るリスクのマネジメントが効果的に実施されるように、リスクアセスメントに基づく適切なコントロールの整備、運用状況を、情報セキュリティ監査を行う主体が独立かつ専門的な立場から、国際的にも整合性のとれた基準に従って検証又は評価し、もって保証を与え又は助言を行うサービス業をいう。

(3)脆弱性診断サービス

システムやソフトウェア等の脆弱性に関する一定の知見を有する者が、システムやソフトウェア等に対して行う次に掲げるいずれか又は全てのサービスをいう。

ア Webアプリケーション脆弱性診断

イ プラットフォーム脆弱性診断

ウ スマートフォンアプリケーション脆弱性診断

(4)デジタルフォレンジックサービス

システムやソフトウェア等の資源及び環境の不正使用、サービス妨害行為、データの破壊、意図しない情報の開示等、並びにそれらへ至るための行為(事象)等への対応等や法的紛争・訴訟に際し、電磁的記録の証拠保全、調査及び分析を行うとともに、電磁的記録の改ざん及び毀損等についての分析及び情報収集等を行う一連の科学的調査手法及び技術(以下「デジタルフォレンジック」という。)についての次に掲げるいずれか又は全てのサービスをいう。

ア 機器や記録デバイスを対象とするデジタルフォレンジックによる調査

イ デジタルフォレンジックによる調査に付帯する訴訟支援及び電子証拠開示対応(eディスカバリ)等のサービス

(5)セキュリティ監視・運用サービス

システムやソフトウェア等についての情報セキュリティを確保するための監視サービス及びシステムやソフトウェア等の適切な運用についての次に掲げるいずれか又は全てのサービスをいう。

ア マネージドセキュリティサービス(セキュリティインシデント又はその予兆の検知、防御を目的とするものをいう。)

イ セキュリティ監視サービス(セキュリティ製品が出力するログの分析、通知、レポート提供を継続的に提供するものをいう。)

ウ マネージドセキュリティサービスやセキュリティ監視サービスを包含する複合的なサービス

(6)情報セキュリティサービスにおける技術及び品質の確保に資する取組の例示(以下、「例示」という。)

本基準において用いる次の内容について、それぞれの要件を満たすものを例示することを目的として経済産業省が公表する文書をいう。

ア 維持していることをもって、必要な専門性を満たすことができる資格要件

イ 講師又はリーダーの経験をもって、必要な専門性を満たすことができる専門家コミュニティ

ウ 修了または受講をもって、必要な専門性を満たすことができる研修受講実績

エ 情報セキュリティサービスの提供において参照する基準等

オ 情報セキュリティサービスの品質確保に資する継続教育

第2章 情報セキュリティサービスの基準に関する事項

1 情報セキュリティ監査サービスに係る審査基準

(1)技術要件

情報セキュリティ監査サービスを提供しようとする者は、次に掲げる技術要件に該当するものであること。

ア 専門性を有する者の在籍状況

サービス品質の確保のため、情報セキュリティ監査サービスに従事する要員のうち、例示1-1に定める資格または同等のものを有する者を技術責任者として業務に従事させるとともに、技術責任者のリスト(資格番号の表示のみでもよい。)を明示すること。

イ サービス仕様の明示

サービス品質の確保のため、例示4-1に定める基準または同等のものに従って、情報セキュリティ監査サービスが行われていることを明らかにしていること。

(2)品質管理要件

情報セキュリティ監査サービスを提供しようとする者は、次に掲げる品質管理要件に該当するものであること。

ア 品質管理者の割当状況

品質の維持・向上のため、サービス品質の管理に関する担当者を割り当てていること。ただし、当該担当者が専属してサービス品質の管理を行うことを必ずしも求めるものではない。

イ 品質管理マニュアルの整備

品質の維持・向上のため、次に掲げる事項を含むサービス品質の管理のためのマニュアルを整備していること。
(ア)サービス提供プロセスの管理
(イ)アウトプットの管理

ウ 品質の維持・向上に関する手続等の導入状況

品質維持・向上のため、次に掲げる手続等を行っていること。
(ア)次のいずれかの品質の維持・向上に関する手続等を行っていること。
a 情報セキュリティ監査サービスを行った案件について、当該案件に従事した者以外の者が監査計画及び監査報告書についてのレビューを行っていること。
b 情報セキュリティ監査サービスを行った案件についての査読を行っていること。
(イ)情報セキュリティ監査サービスに従事する者に対して例示7-1に定める教育及び研修等または同等のもののいずれかを実施又は受講させていること。
(ウ)顧客の情報を保護するための手続を設け、運用するとともに、当該手続について情報セキュリティ監査サービスを行った案件の担当者以外による監査(内部監査又は外部監査)を実施することにより実効性を確保していること。

2 脆弱性診断サービスに係る審査基準

(1)技術要件

脆弱性診断サービスを提供しようとする者は、次に掲げる技術要件に該当するものであること。

ア 専門性を有する者の在籍状況

サービス品質の確保のため、脆弱性診断サービスに従事する要員のうち、次のいずれかの要件を満たす者を技術責任者として業務に従事させるとともに、要件を満たす者ごとの人数を明らかにすること。
(ア)例示1-2に定める資格または同等のものを有する者
(イ)例示2-1に定める専門家コミュニティまたは同等のものにおける講師若しくはリーダーの経験又は高等教育機関における脆弱性診断サービスの技術を対象とする講師経験を有する者
(ウ)次のいずれかの事業において基準となる日から起算して過去3年間に合計で5件(契約件数。包括的な契約の場合は1年間分で1件とみなす。)以上の実績(診断方法は問わない。)を有する者
a Webアプリケーション脆弱性診断
b プラットフォーム脆弱性診断
c スマートフォンアプリケーション脆弱性診断
d その他ソフトウェアやシステムの脆弱性対策を目的とした診断
またはテスト
(エ)例示3-1に定めるサービス品質確保に資する研修または同等のものを修了している者

イ サービス仕様の明示

サービス品質の確保のため、例示4-2に定める基準または同等のものに従って脆弱性診断サービスが行われていることとともに、例示5-1に定める脆弱性診断の結果の取扱または同等のものを明らかにしていること。

(2)品質管理要件

脆弱性診断サービスを提供しようとする者は、次に掲げる品質管理要件に該当するものであること。

ア 品質管理者の割当状況

品質の維持・向上のため、サービス品質の管理に関する担当者を割り当てていること。ただし、当該担当者が専属してサービス品質の管理を行うことを必ずしも求めるものではない。

イ 品質管理マニュアルの整備

品質維持・向上のため、次に掲げる事項を含むサービス品質の管理のためのマニュアルを整備していること。
(ア)サービス提供プロセスの管理
(イ)アウトプットの管理

ウ 品質の維持・向上に関する手続等の導入状況

品質の維持・向上のため、次に掲げる手続等を行っていること。
(ア)脆弱性診断サービスを行った案件について、当該案件に従事した者以外の者が検査実施報告書についてレビューを行っていること。
(イ)脆弱性診断サービスに従事する者に対して例示7-2に定める教育及び研修等または同等のもののいずれかを実施又は受講させていること。
(ウ)顧客の情報を保護するための手続を設け、運用するとともに、当該手続について脆弱性診断サービスを行った案件の担当者以外による監査(内部監査又は外部監査)を実施することにより実効性を確保していること。

3 デジタルフォレンジックサービスに係る審査基準

(1)技術要件

デジタルフォレンジックサービスを提供しようとする者は、次に掲げる技術要件に該当するものであること。

ア 専門性を有する者の在籍状況

サービス品質の確保のため、デジタルフォレンジックサービスに従事する要員のうち、次のいずれかの要件を満たす者を技術責任者として業務に従事させるとともに、要件を満たす者ごとの人数を明らかにすること。
(ア)例示1-3に定める資格または同等のものを有する者
(イ)例示3-2に定める専門家コミュニティまたは同等のものにおける講師若しくはリーダーの経験又は高等教育機関におけるデジタルフォレンジックの技術を対象とする講師経験を有する者
(ウ)例示3-2に定めるサービス品質確保に資する研修または同等のものを修了している者

イ サービス仕様の明示

サービス品質の確保のため、例示4-3に定める基準または同等のものに従ってデジタルフォレンジックサービスが行われていることを明らかにしていること。

(2)品質管理要件

デジタルフォレンジックサービスを提供しようとする者は、次に掲げる品質管理要件に該当するものであること。

ア 品質管理者の割当状況

品質の維持・向上のため、サービス品質の管理に関する担当者を割り当てていること。ただし、当該担当者が専属してサービス品質の管理を行うことを必ずしも求めるものではない。

イ 品質管理マニュアル等の整備

品質の維持・向上のため、次に掲げるものを整備していること。
(ア)サービス品質の管理のためのマニュアル
(イ)報告品質に関する約款及び基準

ウ 品質の維持・向上に関する手続等の導入状況

品質の維持・向上のため、次に掲げる手続等を行っていること。
(ア)デジタルフォレンジックサービスを行った案件について、当該案件に従事した者又は(1)アの要件を満たす者が調査報告書についてレビューを行っていること。
(イ)デジタルフォレンジックサービスに従事する者に対して例示7-3に定める継続的なデジタルフォレンジック技術資格維持コースまたは同等のものの受講並びに教育及び研修を実施又は受講させていること。
(ウ)顧客の情報を保護するための手続を設け、運用するとともに、当該手続についてデジタルフォレンジックサービスを行った案件の担当者以外による監査(内部監査又は外部監査)を実施することにより実効性を確保していること。

4 セキュリティ監視・運用サービスに係る審査基準

(1)技術要件

セキュリティ監視・運用サービスを提供しようとする者は、次に掲げる技術要件に該当するものであること。

ア 専門性を有する者の在籍状況

サービス品質の確保のため、セキュリティ監視・運用サービスに従事する要員のうち、次のいずれかの要件を満たす者を技術責任者として業務に従事させているとともに、要件を満たす者ごとの人数を明らかにすること。
(ア)例示1-4に定める資格または同等のものを有する者
(イ)例示2-3に定める専門家コミュニティまたは同等のものにおける講師若しくはリーダーの経験又は高等教育機関におけるセキュリティ監視・運用サービスの技術を対象とする講師経験を有する者

(ウ)次のいずれかの事業において基準となる日から起算して過去3年間に合計5件(契約件数。継続的な契約の場合は1年間分で1件とみなす。)以上かつ運用年数のべ10年以上の実績を有する者
a マネージドセキュリティサービス
b セキュリティアプライアンス製品の運用
(エ)例示3-3に定めるサービス品質確保に資する研修または同等のものを修了している者

イ サービス仕様の明示

サービス品質の確保のため、例示6-1に定める内容または同等のものに従ってセキュリティ監視・運用サービスが行われていることを明らかにしていること。

(2)品質管理要件

セキュリティ監視・運用サービスを提供しようとする者は、次に掲げる品質管理要件に該当するものであること。

ア 品質管理者の割当状況

品質の維持・向上のため、サービス品質の管理に関する担当者を割り当てていること。ただし、当該担当者が専属してサービス品質の管理を行うことを必ずしも求めるものではない。

イ 品質管理マニュアルの整備

品質の維持・向上のため、次に掲げる事項を含むサービス品質の管理のためのマニュアルを整備していること。
(ア)サービス提供プロセスの管理
(イ)アウトプットの管理

ウ 品質の維持・向上に関する手続等の導入状況

品質の維持・向上のため、次に掲げる手続等を行っていること。
(ア)従事者の確保及び作業の実施等についてサービスの品質の維持・向上に関する管理の取組みが行われていること。
(イ)セキュリティ監視・運用サービスに従事する者に対して例示7-4に定める継続的な教育及び研修等または同等のもののいずれかを実施又は受講させていること。
(ウ)顧客の情報を保護するための手続を設け、運用するとともに、当該手続についてセキュリティ監視・運用サービスを行った案件の担当者以外による監査(内部監査又は外部監査)を実施することにより実効性を確保していること。

参照

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