オンライン服薬指導関係の一部改正通知(令和3年度内公布・施行予定)

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律の一部の施行について(オンライン服薬指導関係)の一部改正通知(仮称)の要旨

1.趣旨

  • 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律(令和元年法律第63号。以下「令和元年改正法」という。)による医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号。以下「薬機法」という。)の改正により、薬機法第9条の4において、薬剤を販売又は授与する際の薬剤師による服薬指導について、
    • 直接の対面によるものに加え、
    • 「映像及び音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることが可能な方法その他の方法により薬剤の適正な使用を確保することが可能であると認められる方法として厚生労働省令で定めるもの」によるもの(以下「オンライン服薬指導」という。)
      が認められた。
  • オンライン服薬指導に関し、適切な薬剤の使用等を担保することを目的として、オンライン服薬指導を行う場所や、対面によるものとの組合せ等を規定する服薬指導計画に従って行われること、初めての患者にはあらかじめ対面で服薬指導を行うこと等の要件を医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則(昭和36年厚生省令第1号。以下「施行規則」という。)において定めている。
  • また、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律の一部の施行について(オンライン服薬指導関係)」(令和2年3月31日付け薬生発0331第36号厚生労働省医薬・生活衛生局長通知。以下「施行通知」という。)において、施行規則の趣旨、内容等について示している。
  • 他方、令和元年改正法による薬機法の改正後、「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」(令和2年4月7日閣議決定)を踏まえ、新型コロナウイルス感染症が拡大し、医療機関の受診や薬局への来局が困難になりつつあることに鑑みた時限的・特例的な対応として、電話や情報通信機器を用いた診療や服薬指導等の取扱いについてとりまとめ、「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて」(令和2年4月10日付け医政局医事課・医薬・生活衛生局総務課事務連絡。以下「0410事務連絡」という。)を発出したところ。
  • 今般、これまでの対応等を踏まえ、施行規則の一部を改正し、オンライン服薬指導の要件を改正する。
  • 本通知案は、施行規則の改正の内容等について関係者に周知徹底を図るため、施行通知の一部を改正するもの。

2 改正の内容等

(1) 基本的な考え方

薬剤師と患者との信頼関係

オンライン服薬指導の実施にあたっては、原則として、同一の薬剤師が直接の対面による服薬指導を適切に組み合わせて行うこととし、やむを得ない場合には、当該患者に対面による服薬指導を行ったことのある当該薬局の薬剤師が当該薬剤師と連携して行うことは妨げられないこととしていたが、やむを得ない場合には、あらかじめ患者の同意を得た上で、当該薬局の他の薬剤師が当該薬剤師と連携して行うことは妨げられないこととする。

(2) オンライン服薬指導の実施要件

① 対面指導との関係

薬局開設者は、当該薬局の薬剤師に、同一内容又はこれに準じる内容の処方箋により調剤された薬剤について直接の対面による服薬指導を行ったことがある場合に、オンライン服薬指導を行わせることとしていたが、当該要件を見直すこととする。要件を見直すにあたり、対面による服薬指導を行ったことがあるか否かにかかわらず、薬剤師による実施可否の判断が必要であることを明確にする必要があるため、薬剤師が患者について必要と判断した情報を把握した上で薬学的知見等に基づきオンライン服薬指導の実施可否を判断する必要があることを明記する。

② 薬剤師・患者関係

当該薬局において対面による服薬指導を実施したことがない患者及び処方内容に変更のあった患者に対しては、対面による服薬指導を原則とするが、やむを得ずそのような患者にオンライン服薬指導を行う場合においては、あらかじめ患者の理解を十分に得た上で、以下に例示する情報を収集することにより、当該患者の服薬状況等を確実に把握した上で実施することとする。

(ア)患者が保有するお薬手帳に基づく情報

(イ)患者の同意の下で、患者が利用した他の薬局から情報提供を受けて得られる情報

(ウ)処方箋を発行した医師の診療情報

(エ)その他患者から聴取した情報

また、注射薬や吸入薬など、使用にあたり手技が必要な薬剤については、(ア)~(エ)の情報に加え、受診時の医師による指導の状況や患者の理解度等に応じ、薬剤師がオンライン服薬指導を適切に行うことが可能と判断した場合に限り実施することとする。

③ オンライン服薬指導を実施する際の留意事項

薬剤師が、オンライン服薬指導を行うにあたり、当該患者に初めて調剤する薬剤については、患者の服薬アドヒアランスの低下等を回避して薬剤の適正使用を確保するため、調剤する薬剤の性質や患者の状態等を踏まえ、必要に応じ、

(ア) 事前に薬剤情報提供文書等を患者に送付してから服薬指導等を実施する

(イ) 薬剤が患者の手元に到着後、速やかに、薬剤の使用方法の説明等を行う

(ウ) 薬剤交付後の服用期間中に、服薬状況の把握や副作用の確認などを実施する

(エ) 上記で得られた患者の服薬状況等の必要な情報を処方した医師にフィードバックする

等の対応を行うことを新しく規定する。

④ 訪問診療を受ける患者への対応

オンライン服薬指導の対象となる処方箋について、オンライン診療を行った際に交付した処方箋および訪問診療を行った際に交付した処方箋のみとしていた規定を見直し、それ以外の処方箋についてもオンライン服薬指導の対象とする。

また、複数の患者が居住する介護施設等の患者に対してはオンライン服薬指導を実施すべきでないとしていた規定を見直し、介護施設等の患者に対してオンライン服薬指導を実施する場合の留意事項として、あらかじめ患者の状態を十分に把握した上で、患者ごとにオンライン服薬指導の実施可否を判断すること、複数人が入居する居室の場合においても、患者のプライバシーに十分配慮された環境でオンライン服薬指導を行うこと、患者の状態等により、薬剤師が介護者等の付き添いが必要と判断した場合には、介護者等を同席させることを規定する。

(3) オンライン服薬指導の実施にかかるその他の留意事項

① 薬剤師に必要な知識及び技能の確保

薬局開設者は、オンライン服薬指導を実施する薬剤師に、オンライン服薬指導に責任を有する者として、オンライン服薬指導を実施するために必須となる知識を習得するための厚生労働省が定める研修を受講させなければならない旨を規定する。

② 薬剤の交付等

品質の保持(温度管理を含む。)に特別の注意を要する薬剤や、早急に授与する必要のある薬剤、麻薬・向精神薬や覚醒剤原料、放射性医薬品、毒薬・劇薬等流通上厳格な管理を要する薬剤等については、適切な配送方法を利用する、薬局の従事者が届ける、患者又はその家族等に来局を求める等、工夫して対応することを追記する。

③ 薬局における情報提供

薬局が、オンライン服薬指導等を行う場合に、薬局内の掲示ホームページへの掲載等を通じて、あらかじめ患者等に周知すべき事項を以下の通り規定する。

(ア) オンライン服薬指導の時間に関する事項(予約制等)

(イ) オンライン服薬指導の方法(使用可能な情報通信機器等)

(ウ) 薬剤の配送方法

(エ) 費用の支払方法(代金引換サービス、クレジットカード決済等)

(4)その他所要の改正を行う。

3 根拠法令

  • 薬機法第9条の4第1項等

4 公布日等

  • 公布日:令和3年度内(予定)
  • 施行日:公布日

参照

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律の一部の施行について(オンライン服薬指導関係)の一部改正通知(仮称)に関する御意見の募集について

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