ビジネス全般

テレワークを行う労働者の安全衛生を確保するためのチェックリスト【事業者用】

  1. このチェックリストは、労働者にテレワークを実施させる事業者が安全衛生上、留意すべき事項を確認する際に活用いただくことを目的としています。
  2. 労働者が安全かつ健康にテレワークを実施する上で重要な事項ですので、全ての項目に☑が付くように努めてください。
  3. 「法定事項」の欄に「◎」が付されている項目については、労働安全衛生関係法令上、事業者に実施が義務付けられている事項ですので、不十分な点があれば改善を図ってください。
  4. 適切な取組が継続的に実施されるよう、このチェックリストを用いた確認を定期的(半年に1回程度)に実施し、その結果を衛生委員会等に報告してください。

すべての項目について確認し、当てはまるものに ☑ を付けてください。

1 安全衛生管理体制について

(1) 衛生管理者等の選任、安全・衛生委員会等の開催

  • 業種や事業場規模に応じ、必要な管理者等の選任、安全・衛生委員会等が開催されているか。◎法定事項
  • 常時使用する労働者数に基づく事業場規模の判断は、テレワーク中の労働者も含めて行っているか。◎法定事項
  • 衛生管理者等による管理や、安全・衛生委員会等における調査審議は、テレワークが通常の勤務とは異なる点に留意の上、行っているか。
  • 自宅等における安全衛生上の問題(作業環境の大きな変化や労働者の心身の健康に生じた問題など)を衛生管理者等が把握するための方法をあらかじめ定めているか。

(2) 健康相談体制の整備

  • 健康相談を行うことができる体制を整備し、相談窓口や担当者の連絡先を労働者に周知しているか。
  • 健康相談の体制整備については、オンラインなどテレワーク中の労働者が相談しやすい方法で行うことができるよう配慮しているか。
  • 上司等が労働者の心身の状況やその変化を的確に把握できるような取組を行っているか(定期的なオンライン面談、会話を伴う方法による日常的な業務指示等)

2 安全衛生教育について

(1) 雇入れ時の安全衛生教育

  • 雇入れ時にテレワークを行わせることが想定されている場合には、雇入れ時の安全衛生教育にテレワーク作業時の安全衛生や健康確保に関する事項を含めているか。◎法定事項

(2) 作業内容変更時教育

  • テレワークを初めて行わせる労働者に対し、作業内容変更時の安全衛生教育を実施し、テレワーク作業時の安全衛生や健康確保に関する事項を教育しているか。
    ※ 作業内容に大幅な変更が生じる場合には、必ず実施してください。

(3) テレワーク中の労働者に対する安全衛生教育

  • テレワーク中の労働者に対してオンラインで安全衛生教育を実施する場合には、令和3年1月25日付け基安安発0125第2号、基安労発0125第1号、基安化発0125第1号「インターネット等を介したeラーニング等により行われる労働安全衛生法に基づく安全衛生教育等の実施について」に準じた内容としているか。

3 作業環境

(1) サテライトオフィス型

  • 労働安全衛生規則や事務所衛生基準規則の衛生基準と同等の作業環境となっていることを確認した上でサテライトオフィス等のテレワーク用の作業場を選定しているか。◎法定事項

(2) 自宅

  • 別添2のチェックリスト(労働者用)を参考に労働者に自宅の作業環境を確認させ、問題がある場合には労使が協力して改善に取り組んでいるか。また、改善が困難な場合には適切な作業環境や作業姿勢等が確保できる場所で作業を行うことができるよう配慮しているか。

(3) その他(モバイル勤務等)

  • 別添2のチェックリスト(労働者用)を参考に適切な作業環境や作業姿勢等が確保できる場所を選定するよう労働者に周知しているか。

4 健康確保対策について

(1) 健康診断

  • 定期健康診断、特定業務従事者の健診等必要な健康診断を実施しているか。◎法定事項
  • 健康診断の結果、必要な事後措置は実施しているか。◎法定事項
  • 常時、自宅や遠隔地でテレワークを行っている者の健康診断受診に当たっての負担軽減に配慮しているか。(労働者が健診機関を選択できるようにする等)

(2) 長時間労働者に対する医師の面接指導

  • 関係通達に基づき、労働時間の状況を把握し、週40時間を超えて労働させた時間が80時間超の労働者に対して状況を通知しているか。◎法定事項
  • 週40時間を超えて労働させた時間が80時間超の労働者から申出があった場合には医師による面接指導を実施しているか。◎法定事項
  • 面接指導の結果、必要な事後措置を実施しているか。◎法定事項
  • テレワーク中の労働者に対し、医師による面接指導をオンラインで実施することも可能であるが、その場合、医師に事業場や労働者に関する情報を提供し、円滑に映像等が送受信可能な情報通信機器を用いて実施しているか。なお、面接指導を実施する医師は産業医に限られない。◎法定事項
    ※詳細は平成27年9月15日付け基発0915第5号「情報通信機器を用いた労働安全衛生法第66条の8第1項、第66条の8の2第1項、法第66条の8の4第1項及び第66条の10第3項の規定に基づく医師による面接指導の実施について」(令和2年11月19日最終改正)を参照。

(3) その他(健康保持増進)

  • 健康診断の結果、特に健康の保持に努める必要があると認める労働者に対して、医師または保健師による保健指導を実施しているか。
  • THP(トータル・ヘルスプロモーション・プラン)指針に基づく計画は、テレワークが通常の勤務とは異なることに留意した上で策定され、当該計画に基づき計画的な取組を実施しているか。

5 メンタルヘルス対策 ※ 項目 1(2) 及び 6(1) もメンタルヘルス対策の一環として取り組んでください。

(1) ストレスチェック

  • ストレスチェックを定期的に実施し、結果を労働者に通知しているか。また、希望者の申し出があった場合に面接指導を実施しているか。(労働者数50人未満の場合は努力義務)◎法定事項
    ※面接指導をオンラインで実施する場合には、4(2)4ポツ目についても確認。
  • テレワーク中の労働者が時期を逸することなく、ストレスチェックや面接指導を受けることができるよう、配慮しているか。(メールやオンラインによる実施等)
  • ストレスチェック結果の集団分析は、テレワークが通常の勤務と異なることに留意した上で行っているか。

(2) 心の健康づくり

  • メンタルヘルス指針に基づく計画は、テレワークが通常の勤務とは異なることに留意した上で策定され、当該計画に基づき計画的な取組を実施しているか。

6 その他

(1) コミュニケーションの活性化

  • 同僚とのコミュニケーション、日常的な業務相談や業務指導等を円滑に行うための取組がなされているか。(定期的・日常的なオンラインミーティングの実施等)

(2) 緊急連絡体制

  • 災害発生時や業務上の緊急事態が発生した場合の連絡体制を構築し、テレワークを行う労働者に周知しているか。

テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン

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